10年前、僕がまだ美大生だった頃に出会った本を再び手に取る機会に恵まれた。
その本は『近代美術史テキスト』中ザワヒデキ著です。もう、この本を見つけた時はほんと嬉しかったです。最終ページをみると第12刷でした。
読み直してみて印象的だった文章を少し、、。

>>
第5章「ダダ」とはお馬のドウドウの意味

短絡的ですが、ここに「モダニズム」の縮図を見ることができるでしょう。前へ!前へ!と進み続けるならば、その先にあるのは「死」なのです。芸術に関していえば、前へ前へ進み続けることのゆきつく先は「芸術をやめること」だったのです。このことをいみじくも社会現象にあてはめてみるならば、近代の、前へ!前へ!と進み続けた結果残される最後の道は核兵器を使うことになるのではないでしょうか?核兵器を所有することが近代の構造の要請だったことを銘記しなければなりません。
モダニズムは「死」を希求するのです。モダニズムをベクトルとしてはっきり認識したのがキュビズムだったとすれば、そのベクトルが死にむかうものであることをはっきり認識したのはダダだったのだといえるでしょう。
<<

なかなか、深いです。
でも僕は、前の作品なり作家なり歴史を否定して前に進もうとするモダニズム的なやりかたにはすこし抵抗感を感じてしまいます。なぜそう感じるのか、、、、、うまく言葉がでてきません。